珍しく連日のblog更新。今回も軽井沢について。
中軽井沢に1日1組、定員4名のイタリアンレストランがある。
その名も「フォリオリーナ・デッラ・ポルタフォルトゥーナ(Fogliolina della Porta Fortuna)」。
こちらのレストランを手掛けるのは、テレビ番組などでも活躍する小林幸司(こばやし こうじ)シェフ。
一見強面?!のシェフだが、実際にお会いしたところ子供にも優しい、とても親切なシェフだった。
1日1組ということあり、なかなか予約が取りづらいレストラン。直接シェフから話を聞いたところ、現在は最高で4名、ペアリング含め約4時間のフルコース。(お値段は一人当たり4万円とのこと)長時間のコース料理は、正直子連れで訪れるのは難しい。
しかし、ここで朗報。
7月と8月の2ヶ月間は屋根のないレストラン「アルベリーニ」として店名を変えて、テラス席のみでの営業を行なっているのだ。
そんなわけで、軽井沢旅行最終日のランチは、息子を連れて小林シェフのレストランへ。
到着すると、グリルに立って野菜を調理する小林シェフが出迎えてくれた。
スロープからベビーカーごと入店し、息子はベビーカーでスヤスヤ…
寝ている間に、まずはきんと冷えたノンアルコールシャンパンで乾杯からスタート。
夏は2ヶ月間昼夜同じメニューで営業し、普段の営業と比べて格段とカジュアルに楽しめる。
コルクで作られたカトラリーレストにセットされたカトラリーを最後まで使い、料理の取り皿も最後まで同じものを使用するスタイルだった。
お値段は通常コースで約8,000円。内容を省略した約3,500円程度のコースも用意されている。(記憶が少々曖昧なのだが…)
まず最初に出てくるのがイイダコを使った一品。
イイダコの歯ごたえとファロ麦の食感のコントラストが楽しめる前菜には、アニスとウイキョウが練り込まれた天然酵母パンをつけていただく。
このパン、とてもシンプルなのだが、途中でおかわりしたほど。冷めても固くならず、まわりのカリッとした食感と中のしっとりさが残り、お料理にとても合うのだ。
続いての前菜は、シェフが私たちの到着時から調理していたグリル野菜。アンチョビの効いたソースと共にサーブされる。
軽井沢ならではの高原野菜など、とくに玉ねぎはしっかり甘みのある味でもっと食べたかった味。
前菜3品目は、生ハムとチーズの盛り合わせ。
チーズ嫌いな夫の分までパルミジャーノレッジャーノをいただき、ついワインが欲しくなったのはここだけの話。
ちょうどこの頃息子がお昼寝からお目覚め。
持ち込み離乳食をあげてもいいか聞いたところ、快く許可いただき、むしろ温めましょうか?と声をかけてくださった小林シェフ。(最初に強面などと書いてしまい、申し訳ない…)
ボクちゃんには離乳食をもぐもぐしてもらいながら、大人は引き続きコースをいただく。
さて、メインは2種類のお肉から好みをセレクト。
ラムチョップか豚、選べなかったため半分ずつをシェアしてサーブしていただくことに。
グリルで調理する様子を覗かせてもらった。
しばらくするとシェフがお肉と共に調理場に入り、サルサヴェルデをまとってお肉料理がテーブルに運ばれてきた。
サイドに添えられたのはひよこ豆。
こちらのソース、見た目では伝わりにくのだが、さっぱりしていて夏にぴったりの味。
イタリアンで知られるサルサヴェルデは、一般的にミントやイタリアンパセリなどをレモンや塩などで味付けするソース。レモンの風味が夏場でもさっぱりとし、食欲を増進してくれる。
そして、最後はパスタ料理へと続く。
つぶつぶのショートパスタ、フレーゴラは写真だとパリエアのようにも見えるが、細かいもちもちとした食感のれっきとしたパスタ。
上にはモンサンミッシェル産のムール貝がたっぷり添えられている。
このムール貝、小ぶりでも存在感は抜群の味わい。
さらに味にコクを出す役目を果たすのは、サルディーニャ産のボッタルガ(からすみ)。
フレーゴラはまたすぐにでも食べたい美味しい一品なのだが、コース料理にボリュームがあり、かなりお腹がいっぱいだったのが悔やまれる…。
食後のデザートはココナッツとベリーのソルベ、マスカルポーネとイチジクを使った一口サイズの焼き菓子を添えて。
ちなみに、この日のランチタイムはなんと私たちだけの貸切。(たまたま)
コースの最後座っていることに飽きた息子をシャボン玉で遊ばせてもらった。
小林シェフの奥様も料理人であり、お二人でグリルに立たれている姿を見かけることも。
その奥様も息子に優しく声をかけてくださったり、オムツ替えの際にはお手洗いの台にブランケットを用意してくださったり、とても親切にしていただいた。
帰り際、タクシーで去る私たちをお二人がお見送り。
美味しい、楽しい時間を息子と一緒に過ごせて、軽井沢旅行のいい締めくくりとなった。
ちなみに去年の今頃はテレビ番組で見たことがあった小林シェフのカルボナーラのレシピを自宅でチャレンジ。
それを思い出し、軽井沢のレストランを訪れたあとも自宅でカルボナーラに挑戦。
小林シェフ、ありがとうございました。
フォリオリーナ・デッラ・ポルタフォルトゥーナ(Fogliolina della Porta Fortuna)
アルベリーニ(夏季限定)
〒389-0111 長野県北佐久郡軽井沢町大字長倉2147-689
TEL:0267-41-0612