妊娠中の飛行機搭乗 – ANA・JALの妊婦向けサービスと妊娠8ヶ月31週まで海外と行き来して思うこと

by Michelle
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緊急事態宣言が解除され、国によっては観光客受け入れの見通しに関するニュースを耳にするようになった。旅好きの人の中には、海外旅行に行きたくてうずうずしている人もいるのでは。

さて、今回のblogは、無事に出産した今だからこそ、書こうと思えた【妊娠 × 旅】について。

「妊娠すると海外旅行にいけなくなる」

旅行が趣味の人にとって、妊娠中のこの行動制限はストレスになることもある。かく言う、私も海外旅行が大好きなひとり。実際に妊娠が分かってからは、悩みつつも何度か飛行機に乗って海の向こうへ足を伸ばしていた。

 

1.妊娠中は飛行機に乗ってもいい?

妊娠がわかった時、最初に頭をよぎったのはこれからどう過ごせばいいのか?ということ。妊娠に気付いて初めて病院に行った時、翌日から私はバンコク渡航を控えていた。それもプライベートの旅行ではなく、前々から決まっていたモダンカリグラフィーのワークショップ講師登壇のため。

妊娠中は海外渡航を控える人、思い出作りにマタ旅(マタニティー旅行)に出かける人、それぞれの過ごし方がある。かかりつけ医師によっては飛行機搭乗を禁止する人もいるだろう。例えばアメリカでは出産ギリギリまで働く女性が多く、飛行機に乗って出張に行く妊婦さんも少なくない。一方で、日本では妊娠中の飛行機搭乗を控える方が多い印象。

私の場合、「妊娠初期に飛行機に乗ったことが直接流産につながるわけではない。」というドクターの言葉を勝手にプラスに解釈してレッスンのために渡航することにした。

 

妊婦の飛行機 搭乗制限は?

妊婦の飛行機搭乗について、各社それぞれのガイドラインを設けている。出産予定日の28日以内でない限り、体調がよければ飛行機には乗ることができる。だが、出産間近になると各社必要な書類や手続きがあるため、事前の確認が必要だ。日系エアライン2社においても、若干ではあるがJALの方が国際線搭乗についてやや細かい規程を設けている。

 

✈︎ ANA

<国際線>
・出産予定日を含め28日以内:診断書を提出
・出産予定日を含め14日以内:診断書+医師の同伴が必要
>>参考URL
https://www.ana.co.jp/ja/jp/serviceinfo/international/support/family/maternity.html#anchor010

<国内線>
・出産予定日を含め28日以内:診断書を提出
・出産予定日を含め7日以内:診断書+医師の同伴が必要
>>参考URL
https://www.ana.co.jp/ja/jp/serviceinfo/domestic/support/family/maternity.html

 

✈︎ JAL
<国際線>
・予定日がはっきりしない場合/ 双子以上の妊娠中/ 早産経験がある方:診断書を提出
・出産予定日4週間以内の場合(妊娠36週以降):診断書を提出
・出産予定日14日以内の場合:診断書+産科医の同行が必要
>>参考URL
https://www.jal.co.jp/health/before/health/people.html?&_ga=2.254696589.48187664.1591282946-1233615343.1591282946#ninpu

<国内線>
・出産予定日28日~8日前まで:診断書の提出
・出産予定日7日前まで:診断書+医師の同行が必要
>>参考URL
https://www.jal.co.jp/jp/ja/dom/support/smilesupport/mama.html

*表現文言は各社のウェブサイトに準ずる

 

2.ANAとJALの妊婦向けサービス

このblogを書くにあたって、妊娠期間中のフライト回数を数えてみた。妊娠発覚から8ヶ月/ 31週まで、計24回、9つの航空会社のフライトに搭乗した。中でも特にお世話になったのが日系エアラインのANAとJAL。妊娠するまで全く知らなかった日系2社の妊婦向けのサービスをご紹介しよう。

✈︎ANA

◆ANAオリジナルのマタニティーマーク
搭乗手続きカウンターでもらえるひまわりモチーフがANAらしいオリジナルマタニティーマーク。記念にもなるし、飛行機好きとしては欲しかったアイテムのひとつだ。
国際線の場合、日本発の便で受け取ることをおすすめする。(海外空港でもお渡しできますと言われたけれど、上海虹橋空港には在庫がなかった)

◆事前座席指定
妊娠中はどうしてもお手洗いが近くなったりするもの。できれば通路側の座席を指定したり、機内で少しでも快適に過ごすための工夫は大切だ。妊娠期間や区間によって、非常口座席には座れないことがあるので、搭乗前に妊娠していることも申請しておこう。

◆事前改札サービス
上級会員ステータスの方にはおなじみの優先搭乗。妊娠中の方、小さなお子様連れの方は、上級会員の優先搭乗よりも早く機内に搭乗できる。一般搭乗が始まると、機内の通路が混雑したり、なかなか席に着けないことも。また列に並ぶのも体の負担になってしまう。妊娠中は余裕を持って行動し、事前改札も利用をおすすめする。

◆エアポートサポート(国際線)
一人で搭乗時の空港でのアテンドサービス。(搭乗の72時間前までに電話で申し込みが必要)
妊娠中重いものはなるべく持たない方がいいため、ターンテーブルでのスーツケース受け取りをお手伝いいただけるだけでもとってもありがたい。
妊娠中や子供が生まれてから感じるのは、日本人の人はあまり手を差し伸べてくれない。海外ではいろんな方が助けてくれたが、正直お腹が大きくても、小さな子供を抱っこ紐で抱えていても、日本ではターンテーブルで荷物を手助けしてくれる人と出会ったことがない…。そういった意味でも、エアポートサービスはとても心強い!

 

ANAあんしんご予約デスク

<日本国内からの問い合わせ先>
0570-029-701(全国一律料金)
03-6741-8702(有料番号)

<受付時間>
9:00~18:00(年中無休)*変更の可能性あり

 

 

✈︎JAL

◆JALオリジナル「マタニティマーク・タグ」
妊娠中、JAL便に乗ることでもらえるオリジナルのマタニティータグ。実は毎月抽選でもプレゼントをしているのだ。飛行機に乗る予定はなくてもJALファンの妊婦さんは応募してみてはいかがだろう?(お申し込み時JMB FLY ONステイタスが必要)
>>応募先:https://www.jal.co.jp/jp/ja/jmb/lifestyle/

◆事前座席指定
妊娠中は非常口座席には座れないが、座席指定はできる。国内線については航空券の予約完了後から、出発時刻の20分前まで。個人的には通路側やお手洗いに近い席を選ぶようにしていた。

◆事前改札サービス
ANA同様、妊娠中は上級会員の優先搭乗よりも早く機内に搭乗できる。通路が混み合う前にスムーズに着席できるのはからだの負担も減るし、余裕を持って搭乗ゲートに向かうのをおすすめする。

 

JAL お手伝いを希望されるお客さま専用デスク

赤ちゃん・小さなお子さま連れ、妊娠中やご高齢のお客さま、お子さまだけでのご旅行

<問い合わせ先>
0120-25-0001
東京:03-4330-2525 大阪:06-4799-2525 札幌:011-242-2525 福岡:092-261-2525
<受付時間>
7:0020:00(年中無休)*変更の可能性あり

 

 

ANAとJAL 妊婦向けサービスが手厚いのは?

家族や友人、誰かと一緒に搭乗するのであれば、ANAもJALもサービス大きな差はない。ただ、一人で飛行機に乗る場合は、ANAの方が手厚いサービスが用意されている。これは妊婦に限ったことではなく、子連れ旅でも同様。ANAは空港でのアテンドサービスが豊富なのだ。例えば、国内線搭乗時の電動カートサービス(羽田空港第2旅客ターミナル限定)、国際線搭乗時に係員が空港でアテンドしてくれるエアポートサポートなどはとても心強いサービスだ。

JALの国際線に関する妊婦サポートサービスの記載はHP上に細かくは載っていないが、JAL公式HPのこちらのURLに規程やフライト時のTipsを含め紹介されている。(実際に国際線利用時、事前座席指定や事前改札サービスにも対応してもらえた。)

いずれのサービスも事前申し込みが必須。また、サービスを受けるかどうかに関わらず、飛行機に乗る時は妊娠していることを航空会社に申告すること。忘れると当日空港で手続きに時間がかかることもあるので、航空チケット手配時に申告し、各種サービスを手配するのがおすすめだ。

 

 

3.妊娠中飛行機に乗る際に気を付けていたこと

 

飛行機に乗る時気を付けていたこと

☑︎医師への事前相談

☑︎航空会社への申請

☑︎母子手帳の携帯

☑︎むくみ対策

☑︎冷え対策

☑︎荷物はなるべく少なくする

☑︎余裕を持って行動する etc.

妊娠は病気ではないけれど、普段とは違って体調管理には人一倍気を遣う時期でもある。医師には必ず海外渡航と飛行機搭乗について事前相談し、場合によっては張り止めを処方してもらっていた。

座席指定や妊娠していることの事前申告をすることで、機内では客室乗務員の方が気にかけてくれる上、枕とブランケットを多めに用意してもらうこともできる。からだの負担になる荷物の上げ下げをしなくて済むように機内持ち込み荷物は最低限に。エコノミークラス症候群も怖かったので、機内での軽い運動(足首を回したり、少し歩いたりする程度)やむくみ対策にも注意していた。最近では、簡単に膨らませるエアポンプ付きフットレストクッション吊るすタイプのフットレストなど旅行用の便利グッズも豊富に販売されている。

 

4.妊娠中の海外渡航 保険について

飛行機搭乗から話題がそれてしまうが、妊娠期間中の海外旅行を検討している場合は、絶対に保険に加入しておくことをおすすめする。万が一のことがあった時、海外での医療費は驚くほど高額だったり、保険手続きが確認できるまで治療してもらえないことだってある。(経験談)
私の場合、海外在住だったため、加入している医療保険が海外の旅先もカバーしているものだった。驚くことに、保険に加入せずに海外渡航する方も多いようだが、渡航先で様々なトラブルに見舞われるタイプなので、この辺はとても慎重派。普段もクレジットカード付帯の様々な保険にお世話になっているが、妊娠中の渡航時は特に医療保険内容をチェックしていた。

この話は長くなるので、需要があればまたいつか…(blogのテーマは常に募集しているので、知りたいことがあればinstagramにコメントをいただけると嬉しい)

 

5.妊娠・出産は人それぞれ

マタニティー関連記事を書き始めてから、友人知人以外からも数々のメッセージが届いた。
今まさに妊娠中で気になる話題だった、参考になったなど、嬉しいメッセージの他、デリケートな話題だからこそ個別に相談をもらうことも。

妊娠・出産を経験して思うのは、誰も同じ人はいないということ。
悪阻の有無、妊娠期間中の過ごし方、子育てに対する考え方など、これまでたくさんの先輩ママさんたちに話を聞いても、みんな一人一人違う。

私のこのblogは、”たまたま海外在住で上海生活の中で妊娠が発覚し、日本に里帰り出産した、旅がとっても大好きな女性のお話”。決して妊娠中の海外渡航を促すためのものではなく、こんな人もいるのね、と軽く読んでもらえたらと思う。
引き続き、書ける範囲でマタニティー記録を書き残していくので、お付き合いいただけると嬉しい。

 

Thank you for reading!!
Written by @Michelle_dailypics

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